自意識と刺激の同一化

 

こんにちは、ワタルです。

今日は、前回記事の続きの内容で、

「自意識と刺激の同一化」

ということについて書いていきます。

 

前回記事では、
いわゆる「合気上げ」の初歩的なやり方として、

「腕を挙げるのではなく肘を落とす」

ということを書きました。

手首を思い切り上からつかまれた状態でも、
肘をちゃんと動かすことが出来れば腕は挙がります。

ところが人の意識というのは不思議なもので、
手首を掴まれていると、

「手首を動かさなければ!!!」

と勝手に思ってしまうのですね。

だからほとんどの場合、
肘を動かすことができません。

肘を掴まれている訳ではないのに。

その理由は、「自分」という意識が掴まれた手首だけになってしまい、
手首以外の自分自身を見失ってしまうからなのです。

つまりこの場合は、
「自分」「手首」「同一化」してしまっているのですね。

そしてこのような「自分」という意識の「同一化」は、
なにも手首を掴まれた時にだけ起きるわけではありません。

例えば何か心配事があるとき。
身体のどこかが痛い時。

本当に様々な種類の刺激に対して、
人は自分を「同一化」してしまう。

「心配事」「痛み」と、
「自分」「同じもの」として扱ってしまうのですね。

だから、それ以外の部分が見えなくなってしまう。

見えないもの、認識できないものは、
当然ながら使うことができません。

結果として、
自分が本来持っている力を発揮することが出来なくなるのです。

けれどもこの「自意識と刺激の同一化」に気づき、
そこから一歩引いて自分自身を見ることが出来ればどうでしょう。

たしかに心配事はあるし、
身体の調子が悪いかもしれない。

でも、

「そうではない部分」

が必ずあるということに、
気づけるようになるのです。

当たり前ですよね。

何かが心配で心配でたまらないということは、
それ以外のことは心配していないということ。

腰が本当に痛い時には、
肩コリのことは忘れているものなのです。

であるならば、心配事や痛み以外の部分に「自分」がいれば、
それらを客観的に見ることができる。

そうなれば、
今までよりもずっと落ち着いた対処ができますよね。

もちろん実際には口で言うほど簡単ではありませんが、
少しでもそこに近づくためのトレーニングは出来ます。

それが、
いわゆる「合気上げ」と呼ばれる技術の練習なのです。

この練習は、
ただ手首を思い切り掴まれた状態で腕を挙げるだけ。

失敗したからといって痛い思いをするわけではないし、
出来たからといって自慢できるようなものでもない。

けれども手首と「同一化」した「自意識」「切り離す」という修練は、
日常のあらゆる場面で役に立ちます。

なぜなら人は常に、
「自分」「何か」「同一化」してしまうから。

そしてそれが、
自分の能力を制限してしまっているから。

その制限から解放されるために、
「刺激」「自意識」「切り離す」

そういう目的意識を持って修練を行うことで「合気上げ」は、

「ただ腕を挙げるトレーニング」

から、

「意識を進化させるトレーニング」

へと昇華するのです。

(了)

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「合気上げ」を練習する意味

こんにちは、ワタルです。

今日は、

「合気上げを練習する意味」

について書いていきます。

武術や武道に関わる人には有名な「合気上げ」

武術雑誌ではそれをテーマに特集が組まれるほどで、
合気系武術の顔ともいえる動きですよね。

ただ、武術をやったことが無い人にとっては、
全く初耳かもしれません。

というわけで、
動画を載せておきます。

この動画において手首を掴まれたときに、
相手の身体ごと手を挙げるところを「合気上げ」といいます。

このような形での修練を私たちも行うことがあり、
その時まず最初に注意されることが、

「腕を持ち上げるのではなく、肘を落とす」

ということです。

と言っても実際に肘の位置が下になるわけではありません。

肘が落ちるような身体の使い方をする中で、
それでも肘を下げない。

すると、逆に手が上がる方向に力が働きます。

この力を使って手を挙げることが、
「合気上げ」の初歩になるのです。

ただこの初歩的なことが、
意外と難しい。

理屈では分かったつもりでも、
実際に腕を持ち上げずに手を挙げることは出来ないものです。

だから武術・武道をやっている方にとっては、
コレができるようになると結構嬉しい。

でも、武術や武道に縁のない方にとっては、

「それに何の意味があるの?」

と思われるかもしれませんね。

ですが、この練習には、
見た目以上に大きな意味が隠されているのです。

(以下、次回へ⇒)

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脚を動かす感覚で腕を動かす

こんにちは、ワタルです。

今日は「意識の使い方」について、
気づいたことを書いていきます。

$脱力~Reset Style(リセットスタイル)~-明石公園

前回記事に書いたように、
最近は改めて、

「身体の中心から動く」

ことを重点的に修練しています。

特に股関節周りを徹底的に緩めて、
脚を動かす感覚を変えている最中です。

このような修練を続けていて気づいたことは、

「視野狭窄」

になっているということ。

もちろんこれは、
目で見ている範囲だけの問題ではありません。

武術の修練をしていても、、
たとえば腕を動かそうとするときに、

「腕しか見えていない」

のです。

自分の身体の他の部分がどうなっているか、
どのように動いているのかを意識せずに腕を動かす。

だから当然、
腕の力でしか腕を動かせません。

けれども意識を広げることが出来れば、
話しは全く違ってきます。

腕を動かす時に、
自分の身体の腕以外の部分にも意識を向ける。

例えば脚。

腕を動かす時の、
脚の感覚に意識を向けてみる。

最初はそのこと自体が難しく感じるかもしれませんが、
慣れてくれば誰にでもできます。

そうやって脚の感覚を感じながら腕を動かしてみると、
変な言い方になりますが、

「脚を動かす感覚で腕を動かす」

ということが出来るようになるのです。

するとどうなるかというと、
脚のように力強く腕を動かせるようになります。

突きを打つときにも、
腕の力で打つのとは全く質の違う突きが出せます。

自分の突きに対して、
今までの感じたことが無い「自信」が湧いてくるのです。

当然ですよね、
腕よりもはるかに太い脚で突いている感覚なのですから。

そしてこの自信は、
鍛えて作ったものではありません。

腕を必死に鍛えても、
残念ながら脚にはならないでしょうw

だから頑張って鍛えるのではなく、
今まで意識しなかった部分に意識を広げてみる。

そうすることで、
必ず発見があります。

身体という大きな資源を持ちながら、
そのごく一部しか使っていなかったことに気づくのです。

すると、自分の身体に対して、

「可能性」

を感じるようになります。

この、

「もっと意識を広げることが出来たら…」

という可能性こそが、
脱力修練の最大のおもしろさかもしれません。

すこし話が逸れてしまいましたね。

とにかくこの記事で書きたかったことは、

「腕を動かす時に、脚の感覚を意識してみましょう」

ということです。

それはもちろん、
脚のように力強く腕を動かせるという効果もあります。

ただそれにもまして、

「視野狭窄」

になっている自分に気づき、

「意識を広げる」

ための第一歩であることが重要です。

意識を広げて、
身体という資源を最大限有効活用する。

そのためにまず、

「脚を動かす感覚で腕を動かす」

ということにチャレンジしてみてください。

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身体の中心を意識する

高田馬場

 

こんにちは、ワタルです。

去る9月14日~16日の3日間、
武颯塾東京本部道場での合宿修練に参加してきました。

14日の午後から16日の夜まで、
みっちりと修練できる貴重な機会。

まして今回は約1か月後の10月20日に演武会を控えていることもあって、
師範方も含めて熱の入った合宿となりました。

そんな充実した合宿修練で、
あらためて重要だと感じたこと。

それが、

「身体の中心を意識する」

ということです。

このブログを読んでいる人の多くは、
身体の使い方に普段から関心を持っていることでしょう。

だからおそらく、

「そんなことはもう知っているよ」

と思われるかもしれません。

こうやって文字にして読むと、
私自身も「ありきたり感」を感じてしまいますから。

ですがあえて書きます。

「身体の中心を意識する」

ことがやはり大切であると。

以前の記事においては、
身体の中心から動くことの重要性を、
テコの原理を用いて説明しました。

参考:身体を上手く使えるイメージ図(全身版)

この時は武術的な観点から、
中心から動いた方が合理的だという解釈で書いたのですが、
今回は日常における変化を中心に書いていきます。

身体の中心に意識を向けることで、
最も大きな変化。

それは、

「立つことが楽になる」

ということです。

私たちの身体には普段、
ただ立っているだけで大きな負荷がかかっています。

実際立ち仕事をしている人の多くは、
膝や腰の不調を訴えていますよね。

この膝や腰の不調の原因が何かというと、

「重心線に対して、身体の各部分がズレている」

ということがあげられます。

積み木をイメージしてもらえば、
分かりやすいです。

積み木を重ねて立てる時、
それぞれの重心線が重なっていると、
手を放しても安定して立ちますよね。

ところが重心線がズレていると、
手で支えていないと崩れてしまいます。

膝や腰を痛める状態というのは、
積み木における手の支えと同じことを、
膝や腰で行っていると言えるのです。

だから、
ただ立っているだけで疲れてしまう。

常にどこかで身体を支えていないと、
立っていられないのだから当然ですよね。

ましてやそんな状態で運動をすれば、
どれだけ大きな負荷を支えることになるのか。

私自身、2年前に膝の前十字靭帯を切っているので、
出来るだけ膝への負担無く動きたいところです。

ですが身体の中心を意識できていないと、
どうしても身体を支える重心線がずれてしまう。

十数年修練を続けているので、
身体の中心から動くように意識はしています。

それでも腰を低く落として動き続けると、
膝に違和感を感じることがありました。

この合宿修練において気づいたのは、
やはり中心の感覚が薄かったということです。

腰を低く落として膝を深く曲げると、
どうしても膝の意識が強くなり、
中心の感覚がおろそかになっていました。

しかし中心の感覚を外さずにいると、
膝を深く曲げても脚がツラくないのです。

つまり、

「膝で身体を支えなくなった」

のですね。

上にも書いた通り、
膝や腰の不調の原因は、

「膝や腰で身体を支えている」

ことにあります。

ということは、
それをやめてしまえば良いだけなのです。

「身体の中心を意識する」

ことにより、
重心線を整える。

それは、

「余計な支えの必要をなくす」

ことであり、

「楽に立つ」

ことにつながるのです。

私たちは普段、
立つことや歩くこと自体に負荷を感じています。

意識の有無にかかわらず。

これは日常的に行うことなので、
そのストレスは常に積み重なっていきます。

それこそ大量の積み木を積み上げるがごとく。

けれどもそのストレスは、

「身体の中心を意識する」

ことで、軽減できるのです。

今後の生活を快適なものにするために、
ぜひ、意識してみてください♪

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完結・静寂に耳を傾ける

二寧坂

 

こんにちは、ワタルです。

長々と引っ張ってきた、

「静寂に耳を傾ける」

というテーマですが、
今回が最終回となります。

 

前回前々回と書いてきたことは、

「視野全体を意識することで、

対象をあるがままに見ることができる」

というものでした。

ちなみに普通の感覚との違いを感じる簡単な方法としては、
次のようなやり方があります。

1.正面の一点に視線を定める
(目立つ対象物があるとやりやすい)

2.両手を顔の横に上げる

3.視線を対象から外さずに、両手を前後に動かしてみる

4.視線を動かさずに視界に手が映るぎりぎりの位置で手を止める

5.その状態で両手を同時に見続ける

ポイントは、目を動かして片手ずつ見るのではなく、
視線を動かさずに両手を同時に見ることです。

このようにすることで、
一人でも簡単に意識の広がった状態を感じることができます。

私自身、朝晩の短時間の瞑想の際にこのやり方を使うことで、
よりスムーズに意識状態を変えられるようになりました。

ぜひ一度お試し頂きたい方法です。

そしてこの意識状態を感じてもらえると、本題の、

「静寂に耳を傾ける」

ということが分かりやすくなります。

なぜならこれは視覚を利用して広げた意識を、
聴覚に応用してみようというわけなのですから。

上に書いた方法で意識を広げたら、
その状態のまま聴こえる音に耳を澄ませてみる。

視野全体を意識したら、
その全体の音を聴くのです。

おそらくこれまでとは違った聴こえ方になるでしょう。

分かりやすいやり方としては、
相手に話しかけてもらいながら行ったり、
テレビの前でやってみたりする方法があります。

その時に感じられる感覚を言葉にするのは難しいのですが、
人によっては、

「シ―――ン、という感じの上に音が乗って聴こえる」

という表現をしていて、
なるほど確かにその通りだと感じました。

この、

「シ―――ン」

の部分こそが、
普段私たちが聴くことを忘れがちな、

「静寂の音」

なのです。

この音を聴いていると、
何とも言えない心の安らぎを感じられます。

さらには普段の自分が常に多くの刺激に

「集中させられている」

ということが分かるのです。

実は視覚については、
「どこを見ているか」が比較的わかりやすい。

けれども聴覚については、
「どこを聴いているか」という感覚が持ちにくいのです。

というよりそもそも一部の業界人を除いては、
そのような意識で耳を澄ませる機会がありません。

だから日常生活において、
様々な音に「集中させられている」ことに気づけない。

例えば電車の中。

携帯電話の話し声や赤ちゃんの泣き声。

とても気になりますよね?

ところが実際には、
電車の走行音や乗客同士の会話など、
他にもさまざまな音が飛び交っています。

それでも気になってしまうというのは、
「集中させられている」からなのです。

ですがもしここで書いているような、

「静寂の音を聴く」

ことが出来たらどうでしょうか。

話し声や泣き声が聞こえなくなるわけではありませんが、
その「聴こえ方」が変わってくるでしょう。

結果として今まで感じていたイライラを10だとしたら、
5くらいにまで軽減できるのです。

私たちは皆、子供のころからずっと、
「一点に集中する」ことを学ばされてきました。

おそらくこれが得意な子は、
学校の成績も良かったことでしょう。

でもそれは裏を返せば、
刺激に対して過敏に反応する人間を育てていると言えます。

些細なことでキレる人を、
頻繁に見かけるようになりました。

もうそろそろ、

「本当の集中の仕方」

を学ぶ必要があるのです。

「視野全体を意識する」

ことや、

「静寂に耳を傾ける」

ことは、そのための第一歩。

ものの見え方や聴こえ方、
さらには感じ方を少しずつ変えていく。

その面白さを分かってもらえるような、
そんな脱力修練をしたいと思っています。

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続・静寂に耳を傾ける

こんにちは、ワタルです。

今回も前回記事に続いて、

「静寂に耳を傾ける」

というテーマで書いていきます。

(まだ、「耳を傾ける」ところまでいかないのですがw)

前回の内容を一言で言えば、

「刺激に対する反応の仕方を変える」

ために、

「視野全体を意識する」

ということを修練したというものでした。

そしてその修練をすることによって感じられたものが、

に書いてあることを試したときの感覚とよく似ていた、
というところで終わっていました。

その書かれていた内容というのが、

「対象物の形を捉えるのではなく、
対象以外の空間の形を捉える」

という「ものの見方」についてでした。

ちなみにこの本は、

「絵を描くのが苦手な人が上手く描けるようになる方法」

について、著者のワークショップにおける経験と、
脳科学の知見をもとに書かれたものです。

その方法の一つとして取り上げられていたこの「見方」
対象を「ポジ」とすると対象以外は「ネガ」ということで、

「ネガスペースを見る」

という呼び方をしていましたが、
これが今回の修練とよく似ていると感じたわけです。

この本によれば、

「対象の形を正確に描こうとすると、
かえって歪んだ像を描いてしまう。

けれども対象以外の空間の形を描こうとすれば、
結果的に対象の正確な像を描くことができる」

とあります。

これは脳の認知メカニズムに問題があるためで、
一般的な見方をしていると抜け出しにくいもののようです。

何かを対象として認識したときに、
ただそのものをありのまま見ることは困難です。

そこには様々な観念がまとわりついていて、
結果として歪んだ姿を脳内に映し出す。

これはその対象に集中すればするほど、
起こりやすくなる現象です。

集中するほどに、
周りとの「関係性」が見えなくなる。

「木を見て森を見ず」

なんて諺もありますよね。

そころがその対象の周りの空間を描こうとすれば、
同様の歪みは起こりにくくなります。

対象を描こうとしている時点で、
そのものには自然と十分な注意を向けている。

だからあとは、
その周りの空間との関係性に注目する。

そうすることで、
対象本来の姿が浮かび上がってくるというわけです。

ところがこれは、
意識的に練習しなければできるようになりません。

なぜなら脳は無意識的にその空間を、

「意味のないもの」

として認識し、
情報をシャットアウトしているからです。

ネガスペースを見ようと意識すると、

「そんなところを見ても意味は無いよ!!」

と、しきりに声を上げるのです。

ですがその声に耳を貸さずに、
ネガスペースを見続ける。

すると、今までとは違った正確な絵が描ける。

ということが、

「左脳の声を無視して、右脳で描く」

という表現を用いて、
この本の最初の方に書かれていました。

話が長くなりましたが、
これと同じようなことが修練でも起きたわけです。

攻撃してくる相手に集中するのではなく、
その周り全体を意識する。

それによって相手の攻撃に対する、
「怖い」とか「痛そう」といった余計なノイズを無視して、

「ただ、手や足を突き出している」

という、

「ありのままの姿」

を見ることができるのです。

(以下、次回へ右矢印

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静寂に耳を傾ける

こんにちは、ワタルです。

先日の武颯塾大阪支部における集中修練で、
面白い発見がありました。

それが今回のタイトルの、

「静寂に耳を傾ける」

というものです。

脱力~Reset Style(リセットスタイル)~-宇治金時

これは「間合い」の修練をすることで気づいたのですが、
スポーツや武道に普段関わりのない人にも役立つことだと思い、
ここに書きます。

ちなみにその「間合い」の修練とは、

「視野全体を意識し続けながら相手の攻撃を捌く」

というものでした。

実際の修練においてはそのバリエーションとして、
両腕をそれぞれ一人ずつに押さえられながら行ったりもしましたが、
それはあくまで負荷の程度の問題。

ここでの主眼は、

「刺激に対する反応の仕方」

にあります。

これはあらゆる武術や武道において、
例えば剣道などでは「目付」といい、
最重要視されている部分です。

私も子供のころは剣道を数年かじっていたのですが、
この「目付」については全く意味が分かっていませんでした。

もちろん私自身の理解力の問題もありましたが、
それを差し引いてもやはり難しかったのだと、
今になってみれば思います。

なぜならそれは相当意識的に修練しない限り、
変えようがないものだからです。

「刺激に対する反応」とは、
当然ながらオートマティックなものです。

それを変える修練というのは要するに、

「放っておくとこうなるよね」

という部分を変えようというわけです。

だから、相当意識的に行う必要があるのです。

修練の例で言えば、
ただ一時的に視野全体を意識することは、
ほぼ誰にでもできます。

ですがそこに相手が現れて、
自分に対して突きや蹴りを行えば話は別です。

よほど慣れた人でない限り、
どうしても相手の手や足に意識が集中してしまいます。

しかしここが、
この修練のポイント。

突きや蹴りという「刺激」に対して無自覚に行っている、
集中するという「反応」

この修練の目的はこういった、

「刺激に対する反応の仕方」

を変えることにあります。

もしかすると一般的には、
このような反応の仕方が正しいと思われるかもしれませんね。

相手が突いてくるのだから、
その手に意識を集中させていれば大丈夫だと。

けれど、武術や格闘技の経験があればわかるのですが、
実はこのような状態では相手の攻撃を捌くことはできません。

それこそフェイントの一つでも入れられたら、
簡単に体勢を崩してしまいます。

だからこそ、

「全体を意識する」

ことが必要なのです。

この場合の全体とは、
「相手全体」ではありません。

あくまでも、

「視野全体」

を意識するのです。

すると不思議な感覚が湧きだしてくることがあります。

自分が意識的に行わなくても、
身体が勝手に相手の攻撃を捌いてくれるのです。

この、「勝手に動く」というところが、
脱力修練では大切です。

先にも書きましたが、
刺激に対する反応とはオートマティックなものです。

それを書き換えようというわけですから、
代わりに出てくる反応もオートマティックでなければいけません。

もちろん修練としては、
意識的に行う必要があります。

けれどもその結果としての反応は、
あくまでオートマティックなものなのです。

そのオートマティックな反応が、
実はその時の最善の動きになっている。

相手の攻撃を、
最小限の動きで無理なく捌いているのです。

しかしこのような状態は、
私の場合残念ながら長続きしません。

いつの間にか視野が狭まり、
相手の動きに意識が集中してしまっているのです。

それに気づいたらまた、
視野全体を観るようにする。

これを修練中に何度も何度も繰り返していました。

すると、面白いことに気づいたのです。

この感覚に近いものを、
以前にどこかで感じたことがあるなと。

後で気づいたそれは、
この本の一部に書かれていたことを試した時のものでした。

(以下、次回へ右矢印

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「脱力」というキーワードで交流できる場所。

武颯塾大阪支部と神戸修練会を、
そんな場所にしていきたいと思っています。

このブログを読んで興味をお持ちでしたら、
ぜひ、ご連絡ください。

修練参加でも、質問でも何でも結構です。

ピンとくるものがあれば、
遠慮なくメールをください。

musou-tensei@eurus.dti.ne.jp

楽しみにしております!!

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太極拳において目指す身体の在り方が映像で

茂呂師範による「介護セミナー」のご案内

こんにちは、ワタルです。

今日は、武颯塾の茂呂師範によるセミナー開催のご案内です。

茂呂師範には月に4回、
大阪での武術指導をお願いしております。

9月はそれに加えて、

「介護」

を切り口としたセミナーを行って頂くようお願いしました。

修練生の一人が新しくデイサービス事業を立ち上げるということで、
「整体道場」の時間を「介護セミナー」に充てることに決めたのです。

私たちが普段教わっているのは「武術」ではありますが、
そこでも自分や相手の「重心を知覚する」ことを重要視します。

実際、投げ技の修練においても、
投げた後相手を起こすところまでを一連の流れで行います。

自分と相手の重心を、
常に自分のコントロール下に置くことを意識するのです。

これを少し違った角度から見れば、
介護にもそのまま役立ちそうだとは思いませんか?

武術では、

「倒す⇒起こす」

という形が介護では、

「寝かせる⇒起こす」

という形に変わるわけです。

言葉は違っても、
やってることはほとんど同じですよね。

スムーズに相手を倒して起こすことができれば、
それはそのまま介護にも応用できるのです。

事実、武颯塾のもう一人の師範は、

「ゆあはんず」

という介護事業所の代表でもあり、
茂呂師範もそこで介護に携わっていました。

さらには茂呂師範自身が介護福祉士の資格を持っており、
なおかついくつかの自治体で介護の講習を行ったこともあります。

(こちらは6月に名古屋で行われた治療セミナーの映像です)

ですから、

「介護を教わる」

のであればこれ以上ない人だと、
自信をもって言えるのです。

ただこのように書くと、

「介護って教わるものなの?」

と思う方もいらっしゃるでしょう。

あるいは、

「ちゃんと研修を受けて、資格も持っているよ」

と考える方も。

でも、あえて言います。

「介護は教わるもの」

なのですよと。

私自身、「介護道場」においてトレーニングを行っていると、

「ここの動きは難しいな」

と思うことがたびたびあります。

武術の修練として介護の動きに向き合ってみると、
高度な身体運動が要求されていることに気づくのです。

十数年武術の修練を行っていても難しいと感じるものが、
わずかな研修で身につくとはとても思えません。

そのような状態で日常的に介助を行えば、
身体を壊しても当たり前だとさえ感じます。

とはいっても、
文章を読んだだけではイメージが湧かないと思います。

ぜひ一度、
茂呂師範の介助を受けてみてください。

自分の身体が、

「自然と動かされる」

という感覚を、
きっと感じられます。

「百聞は一見に如かず」

ならぬ、

「百見は一触に如かず」

です。

皆様のご来場を、
心よりお待ち申し上げます。

―記―

「むそう会介護セミナーin難波」

日時:平成25年9月21日
   18:00~20:00

場所:浪速スポーツセンター1F談話室
   地図はコチラ
   

費用:3,000円

必要なもの:動きやすい服装

連絡先:musou-tensei@eurus.dti.ne.jp

以上、よろしくお願いいたします。

P.S.

もっと多くの方に来て頂いて、
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太極拳において目指す身体の在り方が映像で見られます。

「太極拳・基本練功 第1巻 発勁体得 [DVD]」

「太極拳・基本練功 第2巻 内功推手 [DVD]」

「脱力」について興味のある方はこちらをご覧ください

武颯塾東京本部

武颯塾名古屋修練

脱力を日常に活かす

こんにちは、ワタルです。

今回は、

「脱力を日常に活かす」

ということをテーマに書いていきます。

武颯塾の修練においてまず求められる「脱力」

修練を続けていると、
合理的な身体運動にはそれが必要不可欠だと分かってきます。

ですが力を抜くことの効用は、
何も運動面に限ったことではありません。

武術の修練がただ身体を強くするというだけでは、
あまりにもったいない話です。

そこで、脱力の心理的な側面に対する効用について、
じっくりと考えてみましょう。

「日常生活における心理的な問題」

と聞いて、
まず何が思い浮かびますか?

例えば面接、テスト、プレゼンテーションといった、
スポット的なものもありますよね。

ですが日々の生活において常に起こりうる問題と言えば、
やっぱり「人間関係」ではないでしょうか。

職場、学校、地域、場合によっては家庭においても、
ある程度の人が集まれば必ず、

「苦手な人」

っていますよね?

それは自分自身がその人のことを好きになれない、
ということもあれば、

自分が好かれていない、
と相手の態度から分かる場合もあります。

そういった「苦手な人」に対して、
どのような接し方をすれば、
円滑な関係を築けるのでしょうか。

もちろん「嫌なものは嫌」といって距離を置くのも、
一つの方法ではあります。

けれども人間関係で悩む場合、
何らかの理由でそれができないことがほとんどですよね。

「苦手なんだけど、頻繁にかかわる必要がある」
から、ストレスが溜まるし悩むわけです。

つまり、

「嫌なものは嫌」

と言い続けても、
状況は改善しないのです。

では、一体どうすればいいのでしょうか?

(以下、次回へ右矢印

P.S.

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脱力・練気武颯拳についての参考にコチラもどうぞ

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「位置感覚」を鍛える

こんにちは、ワタルです。

今日は「位置感覚」をテーマに書いていきます。

これは最近の脱力修練において、
私が重要だと感じるものの一つです。

一言でいえば、

「どこに向かって力を加えるのか」

ということ。

この感覚が正確であればあるほど、
狙ったところに大きな力を発揮することができます。

逆にこれがあいまいな場合は、
頑張っている割に大した力が出ないということになります。

あなたの周りにもいませんか?

細かったり小柄だったりするのに、
見た目以上に力の強い人が。

あるいは逆に筋肉がたくさんついている割には、
意外と弱く感じる人が。

こういった現象を説明する指標の一つとして、

「位置感覚の明確さ」

があると考えます。

パンチを例にとってみましょうか。

軽量級のボクサーの多くは、
一般的な人よりも細くて小柄ですよね。

相当に鍛えているとはいえ、
筋肉量だけを見るとそんなに多くはないです。

ですがボクサーのパンチには、
一般の人のそれとはまったく違う威力がありますよね。

それはもちろん拳の速度が違うからだとも言えますが、
それだけではありません。

腕を素早く動かすだけなら、
腕の力を抜いたまま腰を切ればいい。

おそらく普通の人でも、
それなりに早いパンチを打つことはできます。

ですがそれだと、「威力」はでません。

せっかく腕の力を抜いて拳を素早く打ち出しても、
対象に当たるときに力んでしまうから。

力むことで、
自分でパンチを止めてしまうのです。

では力まずにそのままパンチを打てばいいのか?
というとそうでもありませんよね。

一般の人がサンドバッグをたたくと、
手首を痛めることがよくあります。

手首が「グニュッ」と曲がってしまうわけですね。

つまり、「力む」とパンチを止めてしまうし、
「抜く」と自分の手首を痛めてしまう。

このアンビバレンツな状況を打開するのが、

「位置感覚」

なのです。

この場合だと、
主に「拳の位置感覚」を鍛えればいいのです。

自分の感覚として、

「ここに拳がある」

ということがハッキリと分かるほど、
そこに威力を載せることが怖くなくなります。

なぜなら威力そのものが、
自分の拳を支えてくれるから。

ですが拳の位置感覚がないままパンチを打つと、
威力の方向がずれている為に、
余分な筋収縮で手首を護る必要があります。

その結果として、
自分でパンチの威力を減らしているのです。

つまり強いパンチを打つためには、

「拳を素早く打ち出すこと」

だけでなく、

「拳の位置感覚を鍛えること」

が必要だと言えます。

もしかすると「拳立て伏せ」というのは、
本来そのためのトレーニングなのかもしれませんね。

ここまではパンチを例にとって説明しましたが、
もちろんそれ以外にも応用はできます。

足の位置感覚がはっきりとすればするほど、
例えばサッカーの足技は上手くなるでしょうし、
それ以前に走ることが速くなりますよね。

手の位置感覚を鍛えれば、
ボールを投げたり打ったりするのにも効果があります。

なぜならほとんどの場合、
自分の手足の位置感覚が「あいまい」だから。

例えば気功のパフォーマンスや練習で、
指一本で人を動かすようなものがありますよね。

気功師の方はそれを当然、

「気の力です」

なんて言うわけですが、
別に気の力で無くても出来るのです。

自分の指先の位置感覚がハッキリとあって、
そこに向かって体重を載せることが出来さえすれば。

ただそのためには、
余計な筋収縮をやめていく必要があります。

筋収縮が多ければ多いほど、
それは感覚的なノイズになって、
位置感覚をあいまいにしてしまうから。

力を抜いて、
自分の感覚として明確に身体を認識する。

それが、

「位置感覚を鍛える」

ために必要なことなのです。

そして明確な位置感覚をつかむことが出来れば、
それを持っていない人に対しては大きなアドバンテージを得られます。

なぜなら普通は、

「どうやって力を出すか」

ということにしか意識が向いていないから。

そんな中で、

「どこに向かって力を出すか」

というトレーニングのもう一つの軸に気づけたら、
他とは差がついて当然ですよね。

そして武颯塾で行う脱力修練は、
この二つの命題の両方に取り組めるものです。

興味のある方は是非一度、
体験にお越しください♪

以上、

「位置感覚を鍛える」

でした。

P.S.

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