脱力トレーニング 脚から力を伝える

 

 

一説には、脚は腕の3倍の筋力があるらしい。

多少乱暴に扱っても、

たいていの目的は達せられる。

だから、うまく使えるようになるのは難しい。

 

 

そこで、普通に力を入れただけでは、

到底できないような形で修練をする。

今回の修練では、しっかりと抱えられた脚を、

相手ごと左右に動かしている。

曲げたり伸ばしたりは筋力も出しやすいけど、

横方向に力を出すのは難しい。

 

そこで、股関節を脱力して、

足先、さらには相手のカラダまで、

正確に力を通すトレーニングを行う。

脚の使い方が上手くなると、

サッカーやセパタクローに役立つだけじゃない。

人が立って動く以上、

必ず脚と地面との間で力のやりとりが行われる。

立つ、歩く、走る、跳ぶ。

全ての動作において。

つまり、脚の使い方が上手くなると、

運動能力全般が底上げされるってこと。

ほぼ全てのスポーツにおいて、

パフォーマンスの向上が期待できる。

 

ただ最初に書いたように、

脚のトレーニングはただの筋トレになってしまいやすい。

ちゃんと相手がいる状況で、

お互いにチェックしながら行うことが、

他のトレーニング以上に大切だと思う。

 

 

脱力トレーニング 腕を鞭化する

 

 

脱力トレーニングの基本となる、腕の脱力。

腕を鞭のように使うことで、

力をダイレクトに対象に伝えることができる。

 

 

人の脳における運動野の8割を、

手を含む腕が占めているという研究があるらしい。

実際、生活において最も動かすことの多い部分だし。

ということは、腕の使い方を変えることは、

カラダの使い方全体に波及する可能性が高い。

 

それに、脱力感を取りやすい部位でもある。

肩からぶら下がっているので、

落下感を感じやすいから。

手を挙げて、力を抜けば落下する。

リンゴがなくても、

ニュートン先生じゃなくても、

重力の働きを感じられる。

 

ただ、頻繁に使うということは、

力みやすい部分だとも言える。

パンチやスイングなど、

勢いよく対象に当てるものは特に。

なので、対象に触れたところから始めると、

脱力した腕から力を伝える感覚が分かりやすい。

 

 

姿勢を整えることで変わるもの

 

子供の頃から、ずーっと猫背だった。

武術を始めて最初に取り組んだのが、姿勢の改善。

1年くらい意識し続けて、なんとか形だけは整えた。

 

 

思い返せば、猫背については、

ことある度に注意されていた。

親に。

習字の先生に。

剣道の先生に。

でも、その時はなおす必要性を感じなかった。

誰一人として、良い姿勢が何で必要なのか、

分かるように教えてはくれなかった。

 

それが、武術をやるようになって、

初めてちゃんと教えてもらえた。

そして修練の中に、姿勢を整えるトレーニングが、

システムとして組み込まれていた。

 

 

姿勢を整えることで何が変わるのか。

運動面で言えばまず、力学的に安定する。

結果として、余計な力を使わずに動ける。

また、外からの力に対しても強くなる。

このことだけを取り上げても、

スポーツをやるならまず、

姿勢の改善に取り組むべきじゃないだろうか。

 

次に、ものの見え方が変わる。

猫背になって頭が前に出る程に、

視野はどんどん狭くなる。

これもスポーツをやる上では致命的。

普通にしてれば見えるはずのものが見えなくなる。

最近は視覚の訓練法もあるみたいだけど、

それ以前にやるべきことが姿勢の改善じゃないかと。

 

そして最後に、見られ方が変わる。

これは二人で向かい合ってみれば分かるのだけど、

姿勢を崩したり整えたりするだけで、

人に与える印象が随分と変わる。

言葉は悪いけど、圧力みたいなものが変化する。

不必要な上下関係ができたりもする。

そう、別にスポーツをやってなくても、

普段の生活にも姿勢の影響は出てるんだ。

 

ちなみに私の母親は、

姿勢を意識するようになっただけで、

酷かった肩コリが解消した。

肩コリに悩む人も、

とりあえず姿勢を整えてみたらどうかな。

 

 

脱力整体トレーニング

 

 

昨日は京都から、

鍼灸と按摩指圧マッサージの学生さんが修練に来た。

学生といっても年上だけどね。

4回目の脱力トレーニングだけど、

結構いい感じになってきた。

 

ちなみに、

脱力トレーニングと治療業界はとても相性がいい。

実際、武颯塾大阪支部にも、

仕事で治療をする人が4人いる。

 

指圧やマッサージ、整体を学んだ人なら分かるけど、

必ず、もっと力を抜けと言われる。

にもかかわらず、

「どうやったら力を抜けるのか」

「力を抜いてどうやって押すのか」

を教えてくれることはない。

結果、腕を突っ張って体重を掛けるだけ。

 

彼が通ってる学校でも、

やっぱり同じように教えられたみたい。

 

だけど、そのやり方ではカラダの奥まで力が通らない。

表面だけをギュウギュウ押すマッサージになる。

もちろんそれが好きな人もいるから、

全否定するつもりはない。

ただ、それで筋肉を緩めるのは効率が悪すぎる。

 

そこで、脱力トレーニングの出番。

 

 

脱力トレーニングで学べる力は、

勁力(けいりょく)と呼ばれるもの。

この勁力の特徴は、

物体を通り抜けて伝わる点にある。

(本来、力というものはそういうものだけど)

 

この勁力を整体やマッサージに使えば、

カラダの奥まで効かせる施術になる。

直接触れない、深部のコリを緩めることができる。

 

そういう施術のやり方を、

一からちゃんと教えられる所って、

そうそう無いと思うんだけどなぁ。

 

脱力流体トレーニング 座位

 

 

ヒトのカラダは6割以上が水分。

だから脱力して、カラダを流体として使う。

 

 

練習のポイントは、

相手との接触面を押そうとしないこと。

流体としての力が、

接触面を通り抜ける感触をよく感じたい。

筋力で押すと、押せたとしても、

2人並んでいる前の人から動き出す。

ちゃんと力を通すと、後ろの人から動き出す。

前後どちらから動き出すかが、

正しく脱力トレーニングになってるかどうかの目安。

動画のように座位で腹から始めると、

緩めやすくて分かりやすい。

 

脱力的スイング練習 基礎編

卓球やテニスのスイングでちゃんと力を伝えるのは、

結構難しい動きだと思う。

なので、スイングの練習をするなら、

肩→肘→手首と順番に行うのがいい。

 

 

腰の動きで地面から肩まで力を上げてきたら、

そこから肩、肘の脱力で手まで力を通す。

ロスなく伝わる程に、

腕や肩にかかる負荷は少なくなる。

頑張って振らなくても、

楽にボールが飛ぶようになる。

 

注意するポイントは、

肩から先に動かないこと。

腰の回転で振るというみんな知ってることが、

チェックしてみると意外と出来ない。

卓球やテニスをやってる人は、

練習相手に肩を掴んでもらうよう頼んで、

一度チェックしてもらったらいいと思う。

掴まれた肩を楽に回せるようになるだけで、

スイングは全然違うものになるから。

 

 

怖い時には姿勢を整えてみる

 

自分は怖がりだと思う。

だから、20年近くも武術を続けられるのだろう。

ただ、怖いと思う気持ちは、

カラダを使って減らすことが出来る。

下の動画を見てほしい。

 

 

1回目と4回目はあえて姿勢を崩して、

2回目と3回目は姿勢を整えて中心感覚を意識。

カラダの状態を変えることで、

同じものでも見え方、感じ方が変わる。

もちろんうまくいかない時もある。

でも、怖い気持ちを感じたら、

とりあえず姿勢を整えてみる。

そういうアプローチを知ってるだけでも、

きっと役立つことがあると思うんだ。

 

表現やコミュニケーションを順序立てて学びたい

 

演劇、というか演技のレッスンに興味がある。

別に舞台に立って演じたいとかいうんじゃない。

いや、それも悪くはないけど、ただ単純に、

表現やコミュニケーションのトレーニングとして。

そういうものを技術として磨く場があれば良いなと、

最近思うようになった。

 

 

例えば自分が取り組んでいる武術に、

格闘技どころかケンカもしたことがない人が、

強くなりたいと言って入門してきたとしよう。

「どうやったら強くなれますか?」

と訊かれたのに、

「慣れればなんとかなる‼︎

とにかく実戦あるのみ‼︎」

とやり方も教えずにひたすら殴り合いをさせたら、

どう思う?

それじゃダメだって、思うよね。

このやり方は、

北斗神拳伝承者を決めるためのものであって、

自分たちのような凡人を磨くものじゃない。

 

もちろん、実戦を経験させることは必要。

経験しないと、なんで技術が必要なのか分からない。

だけど、技術を教えずに実戦だけを繰り返しても、

残念ながら多くの人は壊れてしまう。

自分みたいなヒョロ長いヤツならなおさら笑

正しい技術を学んで、

ケガしないやり方で繰り返し練習するから、

実戦でも使えるようになる。

ほとんどの人は、

そうやって一歩ずつ強くなるしかない。

 

武術が例なら、この考え方は多分、

ほとんどの人に受け入れられると思う。

なのになぜ、

自己表現やコミュニケーションに対しては、

急に実戦派になるのだろう。

なぜ、順序立てて教わる場がないのだろう。

思い切ってやればいい?

慣れればなんとかなる?

そりゃあ、なんとかなる人もいる。

でも、そうじゃない人もいるよね。

自己表現やコミュニケーションを、

ちゃんと順序立てて学びたい人は、

自分だけじゃないと思うんだ。

 

自分は20年近く、武術の修練に取り組んでいる。

もちろんカラダをうまく使えるようになって、

物理的な危険から身を守ることも重要。

ただ、現代における武術の実践は、

もう少し違った形があると思う。

その辺りのことは師匠の本に詳しいけど、

自分でも表現やコミュニケーションの場において、

何か武術を活かせる形を見つけたい、と思う。

 

脱力的ストレッチ論 基礎編

 

今でも大したことはないけど、

昔はホントにカラダが固かった。

朝メシ前ストレッチを毎日やるようになって約15年、

ようやく人並みには柔らかくなったかと思ってる。

正直、かなり苦労をしてきたので、

これからカラダを柔らかくしたい人に、

少しだけアドバイスを。

 

一番気をつけたいポイントは、やっぱり脱力すること。

頑張って曲げ伸ばしするのはNG。

子供はそれでもなんとかなるけど、

大人は筋肉や腱を傷めてしまう。

力を抜いて、カラダが自然と倒れる形で行うのがいい。

ただ、以前の自分を含めて、

カラダの固い人はそもそも正しい形が取れない。

脱力して前屈をしたくても、

力を抜いたら骨盤が後ろに倒れてしまう。

そんな時は、お尻の下に分厚いものを敷いてほしい。

とにかく、どうやったら脱力してカラダを倒せるか。

そこを最大限工夫する。

 

もう一つ重要なのが、 どこの関節を動かすのか、

ハッキリと理解して意識すること。

例えば前屈の場合、動かすのは股関節。

腹筋も大腿四頭筋も、全く力む必要がない。

ただ、多くの場合はそもそも、

カラダのつくりをちゃんと知らない。

出来れば骨格標本を見て、

どこにどんな関節があるのか、

それらはどんな風に動くのかを確かめよう。

それだけでも、

間違ったやり方を頑張って傷めてしまう、

というリスクを大きく減らせるから。

 

最後に気をつけたいのは、

ストレッチをするタイミング。

自分は朝メシ前にやってるけど、

カラダを柔らかくしたいならこれもNG。

お風呂上がりのリラックスした時にやるのがベスト。

朝やるメリットは、

目が覚めて1日を調子良く始められること。

柔らかくする目的にはそぐわないので注意。

 

以上、簡単だけど、ストレッチの注意点を書いた。

役に立ててもらえると嬉しい。

 

脱力的花粉症対処法

 

花粉症への対処法。

かゆくなる直前にカラダをリセット。

これって武術と同じ。

カラダの変化に気づいて、脱力。

ちゃんと脱力すれば、カラダはリセットされる。

 

花粉症になって、20年近く経つ。

今年は去年より、花粉の量が多い気がする。

ただ、数年前から目薬も点鼻薬も使っていない。

目鼻がかゆい時もある。

でも、薬が無いとツラくて耐えられない、 なんてことはない。

症状は年々、軽くなってる。 

 

花粉症がアレルギーだってことは、みんな知ってる。

じゃあ、アレルギーが免疫の過剰反応だってことは?

…まあ、花粉症の人は知ってるか。

いや、別に医学的知識をどうこう言いたいわけじゃない。

知っての通り免疫ってのは、

カラダをいろんなものから守る仕組み。

一度風邪をひくと、同じ風邪にはかからないよね。

これは、風邪のウィルスを免疫系が退治してくれるから。

普通の風邪なら、これで良いんだ。

 

でも、アレルギーはちょっと違う。

花粉はそこまでカラダに害のあるものじゃない。

なのに、免疫系が必死に抵抗しすぎて、

目がかゆくなったり鼻水が出たりするんだ。

ということは、花粉症を抑えようとおもったら、

花粉に対するイメージを変えなきゃ。

花粉を症状の原因だと思って嫌がるほど、

花粉症はひどくなる。

免疫系は嫌なものから身を守ろうとするから。

ここは大切だから、もう一度書くよ。

花粉を嫌がるほど、症状はひどくなる。

 

だから、花粉や花粉症を嫌がることをやめてみた。  

あわせて、目薬や点鼻薬もやめた。 

何年か前に、実験的に。

最初はキツかったけど、2年目からは慣れた。

コントロールできる範囲に治まってきた。

 

やってることは本当にシンプル。

ちゃんとカラダに意識を向けてみると、

痒くなる時には、目や鼻の周り、頭に意識が集まってる。

それに引っ張られて、重心も浮き上がってる。

だからまず、重心を元の位置に戻す。

そして、重心に合わせるように脱力。

ただそれだけで、カラダは普通の状態に戻ろうとする。

 

ポイントは、症状をコントロールしようとしないこと。

あくまでも、重心のコントロールと脱力。

「症状」を「相手」と言い換えれば、

そのまま武術と同じなんだ。