私はフツーの会話が苦手だ。
別に会話が成立しないというわけじゃない。
ただ、エネルギー効率が悪いと感じる。
様々な選択肢が頭に浮かぶ中で、
その時々に応じた言葉を話す。
ただそれだけのことに、
相当の労力が掛かってしまう。
ただ、修練や治療の場では違う。
もちろん最適と思える言葉を選んで話すけど、
それが比較的自然な流れでできる。
この違いは何なのか。
もちろん立場が変わるのは大きな違いだ。
普段の会話と違い、
修練や治療の相手は私の話を聞きに来ている。
話しやすいのは当然かもしれない。
ただ、例えば治療が終わった後に少し話すと、
その時はもう治療中の感覚では話せない。
つまり私にとってはもう1つ、
話しやすさを感じるための大きな要素がある。
それは、カラダが相手に触れているかどうか。
私の治療や修練ではほとんどの時間、
何らかの形で相手に触れている。
そのことが会話の大きな助けとなっている。
では、相手に触れることで何が変わるのか。
それは一般的な言葉にすると「一体感」とか、
「共感」みたいなものだと思う。
ただ、私が感じる違いはもっと実際的で、
それは「手がかり」とか「根拠」みたいなものだ。
相手に触れている感覚が私にとって、
会話の際に文字通りの意味での手がかりとなる。
その感覚を通して得られる情報が、
私が言葉を選択して発するための根拠になる。
ところが身体的接触が無くなると、
私はその手がかりを失ってしまう。
乏しい情報から選ばれた言葉に、
確信が持てないのだ。
だから、意識的な意味付けが必要になり、
余計な労力が掛かっていると感じる。
動画では、相手に握られた手から、
相手が体重を乗せているマットまで意識を向ける。
すると、マットが相手を支えている力を感じられる。
同時に、マットが自分を支えている力も感じてみる。
それらの力に沿う形で手を動かしてあげれば、
より楽に相手を動かせる。
本来の武術としては当然、
離れた相手の情報を感じ取りたい。
会話が苦手なんて言ってる場合じゃないw
ただ、触れた相手の情報さえ正確に読み取れないなら、
離れた相手のことが分かるはずもない。
そこでまずはこのようなトレーニングで、
触れた相手に意識を向けることを学ぶ。
もちろんこれだけでは足りないけど、
間違いなく必要なことだと思う。
P.S.
RESETSTYLEでは、
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