「ココロの置き所」

「ココロの置き所」

武颯塾で修練している「古伝陳式太極拳」は、
「武術」として指導されます。

私自身、これまでも当然、
そのつもりで修練を続けていました。

套路における様々な形において、
その意味や用法を意識して修練する。

「相手がしっかりと押さえていても動かせる」
という動きを切れ目なく行う。

その為の「力」が流れていることに、
意識を向け続ける。

もちろんそれはとても大切なことだけれども、
それだけでは「武術」にはならない。

最近、そんなことに気づきました。

では、太極拳が「武術」であるために必要なこととは何か。

私はそれが、「ココロの置き所」だと思うのです。

「ココロ」を自分と相手を等分に感じられる場所に置く。

そしてそれをキープしたまま動く。

これは相手に動きを押さえてもらうとわかりやすいです。

「自分だけ」「相手だけ」を意識して動いた時と、
「自分と相手」を意識して動いた時。

明らかに力の加わり方が変化します。

より抵抗なく、大きな力を発揮できるのです。

そして一人で套路を行うときも、
「ココロの置き所」を意識し続けるのです。

それがちゃんとできている時は、

「自分が動いている」

ということと、

「自分が何かに動かされている」

ということが重なり合ったような感覚になります。

この状態になって初めて、

「状況に応じた最適な動き」

となり、それがすなわち、

「太極拳を武術として修練する」

ことになるのです。

そしてこのことは、
日常のコミュニケーションにおいても同様です。

自分が普段人と会っている時のことを思い浮かべると、
「自分中心」か「相手中心」のどちらかになっています。

「自分中心」も「相手中心」も長続きはしません。

「自分中心」は相手が疲れてしまうし、
「相手中心」は自分が嫌になってしまうから。

そこで、「ココロの置き所」を探す必要があるのです。

「自分」と「相手」の全体を意識できるところが、
自分の「ココロ」となるようにトレーニングするのです。

その為の方法として、
身体で検証可能な「武術」は最適だと思います。

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