とにかくカラダを鍛えてみよう

 

「修練は裏切らない」

昔、師範に言われた言葉。

今、その意味をより強く感じている。

 

 

「努力を続けられるのも才能」

もちろんそういう気持ちもわかる。

武術をやりだしてしばらく経つまで、

自分もそう思っていた。

でも、今は違うと思う。

努力という投資に対して、

正当な報酬が得られるという実感の有無。

その実感があることで、

努力は楽しいものになる。

それが、続けられる人とそうじゃない人の、

一番の違いじゃないかな。

 

 

だから、何をやっても続かないという人は、

まずはカラダを鍛えれば良い。

他のいろんな物事と違って、

カラダは鍛えたぶんだけ強くなる。

出来ないと思っていたことが、

いつの間にか出来るようになる。

その変化をハッキリと感じやすいから、

鍛えること自体が楽しくなる。

一度その、努力自体が楽しくなる感覚を覚えれば、

それは他のことにも応用がきく。

部活ばっかり頑張ってた同級生が、

引退後に猛勉強して成績を大きくupさせるのも、

こうやって考えれば納得がいくよね。

 

ただ、カラダは鍛えた通りに変わるので、

どうなりたいかという目的と、

そのための正しいやり方は必要だ。

この2つが揃わないと、

せっかくの努力が望まないカタチになってしまう。

筋肉ムキムキのマッチョになりたいのに、

脱力トレーニングをしてもしょうがないw

ただ、自分のカラダを最大限有効活用したければ、

ぜひ一度来て欲しい。

きっと役に立てると思うから。

 

 

P.S.

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脱力を基本とする武術的身体トレーニングを行っています。

一般的な武道においてイメージされるような、
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ただただ合気や発勁を使えるようになるための、
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当然、直接殴ったり蹴ったりすることもなければ、
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脱力トレーニング 上虚下実 胴上げ

 

「我思わざるところに我あり」

これはデカルトの有名な言葉に対する、

島田明徳宗師範の言葉。

一見、ちょっとひねっただけに見えるけど、

脱力トレーニングを重ねるにつれて、

なるほどと思うことが増えた。

 

 

意識の主体としての自分をどこに置くのかで、

ものの見え方や感じ方は大きく変わる。

さらには自分の見られ方や、

カラダの状態にも影響する。

そんなココロとカラダの関係を、

体感を通して物理的に学べる。

それが脱力トレーニングの良いところ。

 

 

動画では、胴を抱えて持ち上げられたところから、

体幹を脱力させることで、

意識の主体を下半身へと移動させている。

この自分が下半身にいる状態のことを、

太極拳では上虚下実といって、

トレーニングにおける重要なポイントとしている。

 

普通はこうやって持ち上げられると、

「持ち上げられている自分」だけになる。

するとどうやって降りれば良いか分からない。

けれど、「持ち上げられている自分」以外の、

思わざるところにある自分に気付ければ、

意外と簡単に降りていける。

 

もちろん、カラダの使い方に限った話じゃない。

思わざるところにある自分に気付くことで、

今まで見えなかった選択肢が見えてくる。

脱力トレーニングを、

自分の可能性を広げるキッカケにしてもらえるといいな。

 

 

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脱力トレーニング 刺激と自分を切り離す

 

東京本部道場での2泊3日の合宿に参加してきた。

ただひたすら修練するだけの3日間。

修練以外の時間は休息を取るだけという、

本当に幸せな時間を過ごした。

 

 

合宿での食事の時間に誰かが言っていた。

何もしていない自分と、

相手に圧を掛けられた自分との「差」を意識する事で、

修練の理解が進んだと。

これはとても大切なことを言っていると思う。

普通に生活をしていると、

刺激に対する反応だけが自分だと勘違いしてしまう。

刺激に対する反応と、それ以外の部分。

その差を意識することで、

まずは刺激と自分を切り離す。

そして反応してない部分に自分を置く。

それによって、

身体的にも精神的にも自由な状態を手に入れることが、

武術の修練だと考えている。

 

 

動画では、掴まれた腕を相手ごと落としている。

腕を引っ張ろうとすれば、

逆に自分が持ち上げられてしまう。

これも掴まれているという刺激から、

いかに自分を切り離せるかが重要。

掴まれている腕ではなく、

自由な体幹部分に自分を置くことで、

相手に阻害されずに動ける。

結果、相手には予想以上の力が伝わり、

大きく崩すことができる。

 

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脱力トレーニング 回旋脚 半座位

 

コミュ障、なんて言葉を聞くたびに、

ああ、俺のこと言ってるんだって思うw

ただ最近、何が問題なのかが分かってきた。

答えは2つ。

「自分勝手」と「自分がない」。

 

 

自分のコミュニケーションにおける最初の問題は、

相手に対する執着にあったと思う。

相手にアレコレと求めすぎてしまうわけ。

これは自分がないから起きる症状。

で、ある時それがうまくいかないと気づいたら、

今度は相手との関係性を切り離してしまう。

私は私、あなたはあなた。

お互い自分勝手にやりましょう。

何か問題ある?

というスタンスで生きるようになった。

 

 

武術を何年もやって気がついた。

残念ながら問題は大ありだった。

コミュニケーションにおける問題は、

武術で技が掛からない理由と全く同じだから。

筋力で必死になって相手を動かそうとするか、

相手を無視して自分だけで動くか。

出来ない理由は大抵このどちらか。

ということは、

その逆をやればうまくいく。

相手と一緒に、自分が動く。

 

動画では、立膝で片足を持たれた所から、

回転しながら相手を動かしている。

重みの乗った回し蹴りの準備練習だ。

この体勢で必死に相手を動かそうとしても、

余程の体力差がない限り無理。

とてもじゃないが力が入らない。

考えるべきは、

どう動けば相手が動いてしまうか。

相手が一緒に動くように自分が動く。

武術で学ぶのは、

言葉じゃなく身体で行うコミュニケーション。

 

 

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脱力トレーニング 脚から揺れを伝える

 

刑事ドラマなんかで、

犯人が逮捕されるシーン。

刑事が犯人の腕をおさえて手錠を掛けただけで、

なぜか大人しく捕まってしまう。

リビングでテレビを見てるぶんには、

「そんな簡単に動けなくなったりしないよ!」

なんて思うよね?

でも実際にはほとんどの人が、

多かれ少なかれこの犯人と同じことをしている。

 

 

客観的に見ると、

余程の実力差がない限り、

腕をおさえられても身体は動く。

にもかかわらず、

身動き取れなくなってしまう人が、

かなりの割合でいる。

それは、

刺激に対する反応が自分の全てになってしまうから。

この場合だと、

おさえられた腕=自分だと勘違いしてしまう。

そして、腕を必死に動かそうとする。

腕以外の全身を硬直させながら。

 

 

動画では、お互い四つ這いで並んで、

脚から揺れを伝えて相手を動かしている。

犬のションベンみたいなカタチだねw

ポイントは、いかに足で蹴らないでやるか。

足裏で相手と触れているため、

どうしてもそこで蹴りたくなってしまう。

でも蹴ろうとすると、

相手の方が安定したカタチなので、

逆に跳ね返されてしまう。

蹴り足以外を効果的に使うことで、

自分の体重を最大限活用できる。

 

刺激に対する反応が自分の全てになる現象は、

身体だけの問題じゃない。

思い通りにいかなくて腹が立つことや、

逆に思いもよらない嬉しいこと。

そんな心の反応も自分だけど、

それが自分の全てじゃない。

むしろ、

それ以外の今まで見えなかった所に、

大部分の自分がいる。

そんなことに気づかせてくれるのも、

脱力トレーニングのいい所だと思う。

 

 

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脱力トレーニング 心と身体を分離させる

 

脱力トレーニングは、

身体のトレーニングであると同時に、

意識のトレーニングでもある。

意識の使い方で身体が変わることを、

様々なカタチで体験する。

 

 

師範の言葉に、

「心身一如とは言うけれど、

まずは心と身体を分離させることを覚える。」

というものがある。

普通は悪い意味で、

心と身体が癒着している。

心が刺激に過剰に反応して身体を緊張させる。

刺激がなくなった後も、

身体の緊張が心を固く縛ってしまう。

そこでまずは心と身体を切り離して、

リラックスした身体を取り戻すトレーニングをする。

 

 

動画では、

二人に脇の下から手を入れて、

身体を持ち上げてもらっている。

それに対して肋骨と骨盤を分離させる事で、

重心への影響を少なくして、

持ち上がりにくい身体で受け止めている。

 

肋骨と骨盤の分離は、

言い換えれば上半身と下半身の分離とも言える。

相手は脇という上半身の一部に刺激を加えるが、

自分は分離した下半身に意識を置く。

刺激と自分の意識をうまく切り離せると、

刺激に対して過剰に反応することを減らせる。

身体がリラックスして安定する感覚を、

信じられるようになってくる。

 

心は刺激に反応してても、

身体はリラックスして安定してる。

だから安心して心を身体に任せられる。

まずはそんな自分でありたい。

 

 

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脱力トレーニング 重み伝達 杖

 

自分が整体・マッサージをしててなんだけど、

あまりマッサージを受けるのが好きではない。

他の人がどう感じてるかは知らないけど、

私はあのギューギュー、

ゴリゴリ押される感じが苦手だ。

緩めてもらうどころか、

逆に筋肉が硬くなってしまう。

とは言え、ただ撫でられるだけでも物足りない。

…客で来たらめんどくさいやつだなw

 

 

だから自分がやる時には、

表面の反発を通り抜けてカラダの奥まで届かせる。

それによって、

筋肉を緊張させることなく、

効果的に緩められる。

この、

「抵抗を通り抜ける力」

を使うことが技術だと思う。

そのためには、

腕の力をギリギリまで抜く必要がある。

腕を動かさずに押す。

それが上達の近道。

 

 

動画では、杖を介して相手に力を伝えている。

腕で杖を押しても、

驚くほど力は伝わらない。

重心移動と腹背の脱力で、

カラダの重さを正しく杖の先に集める。

この集められた重さ=重みを使うことで、

筋力とは質の違う力を伝えられる。

 

整体やマッサージをやる人には、

ぜひ一度体験してほしい。

 

 

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脱力トレーニング 重心移動 肘

 

「えっ、そんなところ抜くんですか?」

 

脱力トレーニングを指導していて、

ホントによく言われるのがコレ。

今やってることは単純で、

自分の重心の落下点を脱力でコントロールすること。

ただ、そのためにどこをどう脱力するかが、

今までのカラダの使い方では想像できない。

 

 

普通の人は、よほどセンスのある人以外、

必ずと言っていいほどカラダの末端から動き出す。

手、頭、足。

足ならまだマシで、大抵は手か頭。

視覚と手の運動感覚だけで生活している。

脱力トレーニングでは、

そこを根底から変えていく。

 

 

動画では、重心移動の力を肘から相手に伝えている。

ポイントは2つ。

 

重心移動においては、

足で体重を支えるのではなく、

中心から脚が落下する感覚で立つこと。

この切りかえができると、

体重を推進力に転換できる。

 

肘から相手に伝える際には、

おへその横あたりを、

へそ側に向かって脱力する。

この時、腰が引けたり重心が戻ったりしないこと。

力が横や後ろに漏れなければ、

ちゃんと相手に伝わるから。

 

この、おへその横を脱力することと、

相手に力が伝わることの関係性が、

普通の感覚では理解できない。

それで、

「えっ、そんなところ抜くんですか?」

って言っちゃうわけ。

でも、そんなところを抜くの。

それでちゃんと伝わるから。

面白いでしょ?

 

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脱力トレーニング 脚から重みを伝える 立位

 

脱力トレーニングではまず、

重力を自分の力として使うことを学んでいる。

重力は地球上のあらゆる場所で、

全てのモノにあまねく働いている。

つまりこの世界で生きる以上、

重力を力として使えることが、

力学的に最も合理的だと言える。

 

 

重力を力として使うためには、

自分の重さを感じて、

それを意図的にカラダの各部分に集める必要がある。

この意図的に集められた重さのことを、

武颯塾では「重み」と呼んで、

普通に体重を掛けた重さと区別している。

 

 

重みによる力の特徴の一つは、

力が対象を通り抜ける感覚が得られること。

これによって、

相手からの反発に過剰に反応することなく、

ロスの少ない力の伝達が出来る。

 

動画では、前蹴りの形で相手に力を伝えている。

当然この時は、自分の足に重みを集めて、

それをミット越しに放り出す。

面白いことに、

これを初めて受けるとみんな笑い出す。

見た目と衝撃のギャップがおかしいんだろうね。

受けてみたい人はぜひ一度、

お越しくださいw

 

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脱力トレーニング 肩と胸の脱力

 

言葉と心の関係を研究している、

大学の先生と話をした。

なかなかゆっくり話す時間を取れなかったので、

興味深い話をたくさん聴けて嬉しかった。

先生の立場から見ても、

武颯塾でやっている脱力トレーニングは、

心理療法としての大きな価値があるらしい。

 

 

話をしていて共感したのは、

「ポジティブな言葉を使おう」

というアプローチの効果と限界について。

もちろん普段使う言葉を変えることで、

物事の捉え方が変わるのは分かる。

ただ反面、

ポジティブな言葉を使おうと思った時点で、

そうじゃない自分もいるってこと。

この本音の自分を変えなければ、

本当の意味で変わることは出来ない。

 

そこで役立つのが身体感覚のトレーニング。

特に、自分の中心と言葉を繋げる感覚。

この感覚が分かると、

自分の言葉にこれまで感じたことのない実感がこもる。

大げさに言えば、魂が入る。

今までなんて薄っぺらい言葉を使っていたのかと、

今さら気づいてしまった。

こういうアプローチの脱力トレーニングも、

面白いかもしれない。

 

 

前置きが長くなったけど、

今回は肩と胸の脱力トレーニング。

しっかりと両肩を掴まれても、

楽に自由に動けることの確認。

ポイントは肩関節と胸鎖関節の脱力を維持したまま、

腹背の緩みで肩を動かすこと。

肩はお腹の変形で勝手に動かされるのであって、

自分で肩を動かそうとしてはいけない。

これが上手く出来るようになると、

腕の使い方が格段にレベルUPする。

ぜひ、試してみてほしい。

 

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