腰の回転で打つ:10/14修練メモ

 

こんにちは、ワタルです。

今日は、昨日の修練で質問があった、

「腰の回転で打つ」

ということについて書きます。

 

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出来る人と出来ない人

卓球をしている修練生から、

「先生に『腰の回転を使ったスイングが出来ていない』

と指摘を受けたけれど、どうやったら出来るようになるのか?」

という質問を受けました。

この、「腰の回転で打つ」ということは、

卓球に限らず野球やテニス、ボクシングなど、

腕を使う多くの競技で指導されると思います。

にもかかわらず、それが出来る人と出来ない人がいる。

そしてその違いは「センスの有無」として片づけられる。

どこでもそうだとは言いませんが、

結構ありそうな話ですよね?

「じゃあ、どうしたらいいかちゃんと教えてくれよ!!」

と言いたくなる気持ちは、

少なくとも「出来ない人」だった私にとっては、

まったく他人ごとではありません。

というわけで、ここでは出来る限りわかりやすく、

「腰の回転で打つ」ということについて説明します。

 

「腰の回転で打つ」とは?

「腰の回転で打つ」という言葉には、

実は2つの意味が含まれています。

一つは「腰で打つ」ということであり、

もう一つは「回転で打つ」ということです。

この2つが出来て初めて、

「腰の回転で打つ」ことが出来ます。

つまり腰の回転で打てていない状態とは、

この2つのいずれか、あるいは両方が出来ていないのです。

 

身体の中心から動く

「腰で打つ」の反対は「手打ち」です。

手先や腕の力だけで打つことが不合理で弱い力しか出ないことは、

理屈の上では多くの人が分かっています。

にもかかわらず手打ちになってしまうのには、

次の2つの理由が考えられます。

・手や腕の意識や感覚が強すぎるから

・腰周り(腹背や股関節)の意識が弱いから

いずれも現代社会においてはある意味、

仕方のないことだと言えるかもしれません。

毎日学校や職場で何時間も座りっぱなし。

その間に動かすのは目と手だけ。

そういった生活を何年何十年と続けてきたのですから。

ですが「腰で打つ」ためにはその意識や感覚を変えていく必要があります。

手や腕の感覚が強すぎる ⇒ 手や腕の力を抜く

腰周り(腹背や股関節)の感覚が弱い ⇒ 腰周りを意識的に動かす

ハッキリ言ってこれだけです。

ただこれを、普段の生活の隅々まで、

できるだけ広く、深く浸透させること。

日々の暮らしの中で、

末端から動く習慣を中心から動く習慣へと変えていくことが、

上達のカギなのです。

 

回転運動を理解する

「回転で打つ」ということについては、

「回転運動」がどういうものかを理解する必要があります。

物体の運動を形容する言葉としては、

「落下」「加速」「直線」「リズム」などがありますが、

それぞれの条件というか要求される定義がありますよね。

例えば「落下」だと、

「地球の重力に引かれていること」がその条件です。

あるいは「加速」だと、

「徐々に速度が速くなっていること」がそれにあたります。

では、「回転」においては何がその条件となるでしょうか?

「直線」は「まっすぐなこと」だし、

「リズム」は文字通り「一定のリズムがあること」ですよね。

では「回転」だと・・・?

それは「回転軸があること」です。

つまり「回転運動」を行うためには、

「回転軸をつくればいい」のです。

ですが「回転で打てない」という場合、

問題はこの「回転軸」が無いか、

あってもすぐにブレてしまう点にあります。

そこでまずは、一番簡単に取り組める「スワイショウ」という運動から行います。

やり方は足幅を肩幅に開いて真っ直ぐに立ち、

爪先を正面に向けます。

次に、姿勢を崩さないまま身体の力を抜き、

身体の中心に意識を向けます。

その状態で腰を左右に捻転させると、

力の抜けた腕は勝手に振り回される。

注意点は、顔が下を向いたり重心が左右にブレないようにすること。

足裏と腰、頭の天辺を意識することで、

自分の身体の中心を垂直に通る軸を感じ続けたいのです。

 

スワイショウのススメ

理屈っぽい説明になりましたが、

「腰の回転で打つ」ということが何となくイメージ出来たでしょうか。

それは、「回転軸を崩さずに中心から動く」ことなのです。

注意深く読んでもらえると分かると思いますが、

「スワイショウ」を正しく行うことは、

「腰で打つ」ことと「回転で打つ」ことの両方に役立ちます。

もちろん実際の競技ではもっと複雑な動きが要求されますが、

だからこそ、基本的な運動の精度を上げる必要があるのです。

ぜひ、繰り返し取り組んでみて下さい。