今回からは、
練気武颯拳の基本修練をご紹介します。
最初にご紹介するのは、
「養体修練」
です。
まずはどのような修練なのかを見てみましょう。
「えっ、たったこれだけ!?」
と思われるかもしれませんね。
やっていることは、
ただ力を抜いて立っているだけ。
脚や腕を持ち上げたり、
横から押されたりしても、
ただ力を抜いて立ち続ける。
見ての通り、とても地味な修練です。
ですが、本当に奥の深い修練です。
「ただ力を抜いて立つ」ことができないのです。
一度やってみるとわかります。
別に無理やり持ち上げようとするわけでもないのに、
むしろ、丁寧にじっくりと持ち上げてくれているのに、
なぜか力んでしまうのです。
その力みを感じて、
それがどこから生まれるのかを観察する。
そして少しでも力みを取り去り、
「ただ力を抜いて立つ」
ことに近づこうとするのです。
「力を抜いて立っているだけで、
身体が勝手に外部からの刺激に対して最適な反応をする」
という状態を目指す修練、
それが「養体修練」なのです。
練気武颯拳の修練は、
「養体に始まり養体に終わる」
と言っても過言ではありません。
この「養体」が崩れてしまうと、
どんな技も「武颯拳」の技とは言えません。
逆に、「養体」が崩れない人が行う動きは、
全て「武颯拳」の技だと言えます。
突き、蹴り、投げ、寝技、全ての修練の前提となるのがこの、
「養体修練」
なのです。