集中修練2011.8.28

8月28日、東京から茂呂師範にお越し頂き、武颯塾大阪支部集中修練がありました。
午前中は練気柔真法、午後からは練気武颯拳及び練気杖術の修練でした。

練気柔真法では、いわゆる「合気上げ」を題材として、主に肘が滑る感覚を中心として腕の使い方を修練しました。
二人一組でお互いに向き合い、片方が相手の両手首を上から掴んで動かないようにしたうえで、掴まれた側が腕をいかに楽に上げられるか、という修練です。

メンバーの多くは3年以上の修練経験があるため、ただ腕を上げるだけならなんとかするのですが、師範が伝える「肘の滑り」がなかなかうまくできませんでした。
それでも修練を続けていくうちに、午前中の最後にはほとんどのメンバーが「何も考えなくても」できるようになっていたのが印象的でした。

練気武颯拳の時間は、先日の東京合宿から引き続いて「脱力流体」の修練でした。
今までやってきた「重み」の修練をもう一度見直し、より力を抜いて力を出すことに徹底する内容でした。

身体を流体として扱い、重心から動かすことで、より無駄なく大きな力を対象に伝えることができます。
その時に、今までの「力を入れて力を出す」ことをどれだけ止められるかが修練のしどころでした。

練気杖術においては、武颯拳の時間で修練した「水の流れを相手に伝える」ことを、杖を使って修練しました。
もちろん杖を介している分難しいのですが、上手く流れたときには腕を介して流した時よりもダイレクトに反応してわかりやすいという側面もありました。

修練後の感想としては、「いかに自分の思いを捨てて、師範の動きを自分に写し取れるか」という視点が重要だと改めて感じました。
理屈を考えて修練するのは自主練の時にやればいいことなので、師範がいらっしゃるときは、ただただ動きを写し取る、マネする、ということに徹していきましょう!

【解説】正座同士での崩しについて

唐突に動画を一つ見てもらいましたが、いかがだったでしょう?
合気系の武術をされている方にはおなじみの動きですよね。

そうでない方のために捕捉しますと、少なくとも私の技術では、
どんな掴まれ方をしてもあのように崩れるというわけではありません。

力を入れずにフニャッと掴まれますと、
もっと大きく動いて崩すことになります。

私の手首を動かないようにしっかりと掴むという前提のもとで、
あのような崩れ方になるわけです。

では、動きの解説にいきましょう。
私が意識的に行っていることは以下の通りです。

1.姿勢が極力崩れないようにおなかの力を抜く
2.投げたい方向に相手のおなかの中が回るように、自分のおなかの中を回す

動画の中で私がやっていることは以上の2点なのですが、
それで相手が崩れるためにはそれなりの前提条件があります。

・腕、肩、胸の力が抜けていること
・掴まれている手首よりも、相手のおなかをしっかりと意識できていること

これらがあってはじめて、自分のおなかを回した動きが、
相手のおなかを回す動きとして伝わるのです。

あと、動画を見るときに注意するポイントとしては(見づらいですが)、

・技の掛け手の腰や膝が微妙に動いているということ
・技の受け手の背中や腰が最初に崩れているということ

が挙げられます。
身体で身体に掛けている(掛けようとしている)ということですね。

いかがでしょう、技自体は未熟ですが、
内容についてはご理解いただけたのではないでしょうか?