刑事ドラマなんかで、
犯人が逮捕されるシーン。
刑事が犯人の腕をおさえて手錠を掛けただけで、
なぜか大人しく捕まってしまう。
リビングでテレビを見てるぶんには、
「そんな簡単に動けなくなったりしないよ!」
なんて思うよね?
でも実際にはほとんどの人が、
多かれ少なかれこの犯人と同じことをしている。
客観的に見ると、
余程の実力差がない限り、
腕をおさえられても身体は動く。
にもかかわらず、
身動き取れなくなってしまう人が、
かなりの割合でいる。
それは、
刺激に対する反応が自分の全てになってしまうから。
この場合だと、
おさえられた腕=自分だと勘違いしてしまう。
そして、腕を必死に動かそうとする。
腕以外の全身を硬直させながら。
動画では、お互い四つ這いで並んで、
脚から揺れを伝えて相手を動かしている。
犬のションベンみたいなカタチだねw
ポイントは、いかに足で蹴らないでやるか。
足裏で相手と触れているため、
どうしてもそこで蹴りたくなってしまう。
でも蹴ろうとすると、
相手の方が安定したカタチなので、
逆に跳ね返されてしまう。
蹴り足以外を効果的に使うことで、
自分の体重を最大限活用できる。
刺激に対する反応が自分の全てになる現象は、
身体だけの問題じゃない。
思い通りにいかなくて腹が立つことや、
逆に思いもよらない嬉しいこと。
そんな心の反応も自分だけど、
それが自分の全てじゃない。
むしろ、
それ以外の今まで見えなかった所に、
大部分の自分がいる。
そんなことに気づかせてくれるのも、
脱力トレーニングのいい所だと思う。