「『武術』を使った『脱力』の修練」(続々々・人はなぜ「力む」のか?)

「『武術』を使った『脱力』の修練」(続々々・人はなぜ「力む」のか?)

ここ3回にわたって、

「人はなぜ力むのか?」

をテーマに考えてきました。

そしてたどり着いた考えが、

「『力み』が『実感』を生み出す」

ということ。

そして、

「『実感』があるからこそ、『自我』が存在できる」

ということなのです。

つまり、

「『自我』が存在し続けるために力んでいる」

ということが言えると思います。

そう考えると、
「力み」がいかに根源的な欲求に根差したものかがわかります。

日々「脱力」の修練をしていても、
思い通りに進まないわけも理解できます。

なぜなら「私が」上手く技を掛けるために、
「脱力」をしようとしているからです。

ここまで3回の記事を読んでくださった方であれば、
これがいかに矛盾した行為であるかがお分かりでしょう。

「私が」という「自我」が存在するためには、
「力み」による「実感」が必要なのです。

これでは、いくら「脱力」しようとしても、
根本的な「力み」が無くなるはずがありません。

車のブレーキとアクセルを同時に踏んでいるようなものですから。
もしかすると、サイドブレーキも引いたままかもしれません。

そこで、自分自身の修練の方向性を見直すことにしました。

これまでは、

「『脱力』を使った『武術』の修練」

をしていました。

これからは、

「『武術』を使った『脱力』の修練」

をしていきます。

「『私が』技を掛ける」修練から、「技を掛ける」修練へ。

今回いろいろと考えることで、
練気武颯拳の修練がより一層楽しくなりました。


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