「そもそも、なぜ人は力んだ不合理な動きをしてしまうのか?」
練気武颯拳を修練するうえで、
避けては通れない疑問です。
この疑問を解くためには、
「力むことで、一体何を得ているのか?」
について考える必要があります。
脱力修練をしたことのない人にとっても、
「力みを取る」「肩の力を抜く」ことの効果は理解できると思います。
それでもなお力んでしまうのは、
力むことで「何か」を得ているからなのです。
そしてその「何か」は、
ほとんどすべての人にとって、
かけがえのないくらい大切なものなのだということ。
脱力して目を瞠るほどのプレーをしたり、
達人のような技をかけること。
あるいはリラックスして居心地の良い人間関係を築いたり、
誰もが驚くような仕事の成果をあげること。
それよりも優先されるべき「何か」を得られるからこそ、
人は力んでしまうのです。
素晴らしいパフォーマンスや清々しい気分。
それらを犠牲にしてまで得たい「何か」とは?
…あまり引っ張っても仕方がないので、
サラッと言っちゃいます(笑)
その「何か」とは、
「実感」のことなのです。
こう書いてしまうと、
ほとんどの人は拍子抜けしてしまうかもしれません。
「私はそのようなものよりも、結果を求めている」
とおっしゃるのではないでしょうか。
しかし、それでも断言してしまいます。
「ほとんどの人は、実感を得ることを、何よりも優先してしまう」と。
次回はそのあたりについて考えていきます。
(以下、次回へ)
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