昨日の記事で書いた、
あなたの進行方向にある電信柱と、
あなたの進行方向から歩いてくる人を、
おなじように避けることができますか?
という質問について、
自分の心に正直になって考えてもらえましたでしょうか。
おそらく多くの人にとって、
電信柱と人を同じように避けることは出来ないと思います。
もちろん物理的には、
ただ避ければいいだけです。
止まっている電信柱と動いている人という違いはあっても、
避けきれないほどのスピードで歩いている人はいないと思いますから(笑)
それでも、
心理的な側面から見ると大きな違いを感じるはずです。
その大きな違いとは一体どのようなものでしょうか。
それは、
「電信柱が道を避けることを期待はしないが、
歩いてくる人に対しては避けることを期待している」
というものだと考えます。
ほとんどの人は電信柱に向かって
「邪魔だから道をあけろ!」
とは思わないですよね。
そんなこと思っても、
出来るわけありませんから。
(たまーに電信柱に怒っている人もいますが…)
ところが歩いてくる人が相手だと、
「あなたが道を譲ってよ」
と思ってしまうのです。
なぜなら自分が道を譲ることもできますが、
相手も同じようにできると無意識のうちに思うからです。
これは何も、
道を歩いている時に限ったことではありません。
オフィスで電話が鳴った時。
もちろんあなたも電話に出ることができますが、
隣の同僚がでても構わないはず。
なんだったら、
明らかに暇そうな部長が出てくれてもいいじゃない。
なんて思うこと、
ありませんか?
毎日をこんな感じで過ごしていたら、
それはストレスも溜まりますよね。
そのストレスはなぜ生まれるのかというと、
「他人に対して何かを期待、あるいは要求しているから」
ではないでしょうか。
オフィスであなたの隣にいるのが観葉植物だったなら、
何も考えることなく電話に出るはずです。
観葉植物に要求することは電話に出ることではなく、
居心地のいい空間を提供してくれることですから。
「何かを期待して、それが達成されない」
という状況に対してこそ、
人はストレスを感じやすいのです。
(以下、次回へ)
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